■職人さんのハサミ研ぎ
裁ち鋏を日本橋木屋で研いでもらったので、そのレポートと鋏のメンテナンス(自己流)をご紹介します。
まず研ぐ前の鋏の状態。團十郎・寸法26c・使用歴8年です。
年に2〜3回は自分でメンテナンスを行い、職人さんに研いでもらったのは4年前です。
見た目はサビがチラホラ浮き出て、切れ味は少し引っかかる感じ。
これを職人さんに研いでもらいます。
まず鋏を分解して2つに分けます。これをグラインダーで研ぐのですが、
よく見るとヤスリの下にブロックを挟み、アーチを描いて凸となってます。
実は鋏の場合、刃の表面を少し掘るよう仕上げます。
この部分を「裏スキ」と呼んでいるそうです。裏スキがあることで2枚の刃が一点で接するため素晴らしい切れ味を出すことができるのです。
その後、職人さんが微調整を行い、サビを取ってもらい、握り具合を調整して完了です。
(一様作業の説明はしてもらったのですが伝えるのが難しいので割愛)
■鋏のメンテナンスの仕方(自己流)
こちらが処方前。握ると手にサビが付いてきます。
使用するのはサビ取り用の専用クリーナーです。サビ取り&切れ味がアップします。
使用方法は簡単です。まずよく振ってから液体を出し、残布でひたすら磨きます。
液体はザラザラでこれが研磨剤の役割をしてくれ、金属面のサビを取りピカピカになるという訳です。
まぁ新品のものと比べると金属状態が変質してるので流石に新品同様にはなりませんが切れ味は良くなりました。
あとはミシン油を染み込ませた布と一緒にアルミ缶箱に入れておけば、全体に油が馴染んでくれます。長い間使わない時もこの保管方法でサビるのを防げるのでオススメです。
■持ち手にテーピングする
次に裁ち鋏の柄の部分をテーピングしたいと思います。
地の目に沿ったヒモよりバイアス気味のほうが巻く時にフィットしながら巻きつけていけるのでオススメです。
まず始まり部分を木工用ボンドで止めます。木工用ボンドは乾くと透明になります。
ボンド部分が乾いたら緩まないように巻き付けていきます。
巻き終わったら最後の部分もボンドで止めて完成です。
今回は鋏の研ぎ・自己流メンテナンスを紹介しましたが、『刃物』は奥が深いですね。
- 一般的な製造法・構造・使い方・種類
- 鉄/鋼/ステンレスなどの材質・成分の違い
- 海外のハサミ事情
- 日本刀からの受け継がれる日本独自の製法
- 面白い逸話が残る名刀虎徹、妖刀村正
- はたまたロストテクノロジーと云われるダマスカス鋼、斬鉄剣、オリハルコン…etc.
やはり男子はこういう話題には興味が湧いて語りたくなっちゃうみたいです。
まぁ、ここら辺で話を切り上げた方がお後がよろしいようで。
(より専門的に知りたい人は下記リンクがオススメ↓)
ラシャ鋏の研ぎ
◎ラシャ切ハサミの種類は大きく分けて三種類です。上級、中級、並級にもっといえば上級の中には“名門”があり、並級の下に論外の鋳物製があります。 ◎どこが違うのかというと、ハサミの刃の構造が決定的に違ってきます。
@nifty:デイリーポータルZ:黒船が伝えた鋏造り、最後の伝承者
以前、千葉の刃物屋さんで包丁の研ぎ方を習った話を記事に書かせていただいたのだが、その時に先生をやられていた北島さんは、「総火造り裁ち鋏最後の伝承者」なのだという。 研ぎ方教室の後にちょっと話を聞いて …
店名 | 日本橋木屋本店 | ||
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住所 | 東京都中央区日本橋室町2-2-1 コレド室町1F | ||
Tel | 03-3241-0110 | ||
Open | 10:00 - 20:00 | ||
アクセス | 銀座線「三越前駅」A6出口→登って地上階に出てスグ |
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WebSite | |||
メモ | 創業1792年。2012年で操業220年。 |
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取扱商品 | 刃物全般 | ||
商品価格帯 | 良い物は高いですね | ||
最終来店日 | 2012.10 |
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